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百々手式は、国家を治め魔障を退ける祭礼において、武家が特に弓箭(ゆみや)を敬う道を示すもので、
特に祈念立願のあるとき、家に怪異不審のあるとき、信者の祭礼のときに百々手式を執行するとという位置づけのものでした。

弓立所の後方(4杖半(9.95m))に的を正面にして祭壇を祭り、五尺二寸の大的に対して本来は31杖(約68m)、
その後27杖(約60m)、25杖(約55m)、21杖(約46m)等の距離から白羽白箆の的矢
(白い羽で燻したり塗ったりしていない竹で作った矢)を白木白弦の弓で射るものです。
10人の射手が10手(20射)ずつ、計百手を射ることから百々手式と言います。
親射手2名を含めた12名が前弓・後弓に分かれ、親射手2名の各3手の奉射を終えてから、
前弓・後弓各1名ずつ出て一手引いては数串に的中した数の串を立てることを10回繰り返すため、
この射礼には長い時間がかかります。
厳重な式法のもと、重要な目的のために大勢の射手諸役によって執行される格式の高い射礼です。

< 現在の百々手式 >

現在行われている百々手式は、射手数人が前弓・後弓に分かれ、
各立ちの射手全員が一斉に一手ずつ射るという「百々手略式」という式法を行っています。
射手が大勢の場合には、一立ち10数名の複数の立ちで行います。各立ちに親射手を置いて、
親射手の奉射から行う場合もあります。

先頭の射手(大前)の所作に合わせて次の射手が所作を行い、次々に前の射手に合わせて所作を行っていきます。
前が打ち起こした時に次の射手が物見を決め、引分けに入るとき打ち起こし、順次一呼吸ずつ遅れて動作を行います。
大前は次の射手が会に入るまで放れてはならないとされています。一呼吸ずつ遅れていますから、
前の射手の矢が的に着いた後に左右に張り合って放す、といった間合いになり、雨だれの落ちるがごとく射放つのが良いとされています。



         
         
         





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