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<蟇目の儀について>

「蟇目(ひきめ)の儀」は、歩射(ほしゃ)第一の儀式で、各式の最初に行われるものです。

蟇目鏑(ひきめかぶら)という、朴(ほう)の木または桐の木を刳り抜いて中空にし、
先に眼とよぶ穴を空けた長さ15㎝ほどに作られたものが先に付いている矢(鏑矢)を
1本だけ射ます。
中空の鏑に穴が空いていることから、矢を放つと風を切って飛ぶときに空気が共鳴して、
「ヒョウ‥」というような鋭い音が響きます。この音によって天地四方の魔性退散を
祈念するものです。

蟇目には次のようなものがあります。

■ 誕生の蟇目

    懐胎五ヶ月目に帯の祝いとして行うもの

■ 屋越(やごし)の蟇目

    新築、上棟、病魔退散などを祈って行うもの

<蟇目の射手諸役>

◆ 的立役(まとたてやく)

射手と共に中心となる重要な役。
    射手と呼吸を合わせて的革(まとかわ) 

 蟇目射手(ひきめいて)

式法に則り魔性退散の蟇目鏑矢を射放つ。小笠原流歩射の上位認許者で、
宗家から許された者のみが執り行える。

◆ 手明介添(てあきかいぞえ)

射手の介添として、射手の弓と矢を捧持し、射手が鞢(ゆがけ)を着用すると
弓と矢を渡して畳紙(たとうし)、中啓(ちゅうけい;扇子の一種)を預かる。
射手が式退所に進むと所定の位置に着き、両手指建礼にて控える。
式が終わると再び弓矢を預かり、畳紙と中啓を射手に渡す。

◆ 替弓持(かえゆみもち)

射手の替弓を捧持する。

◆ 太刀持(たちもち)

射手の太刀を捧持する。控えているときは太刀を右脇に抱い込むが、
射手が式退所に進むと手明介添、替弓持と共に所定の位置に着き、
射手が引き終わって自席に下がるまで、右手で太刀を胸高の位置で水平に保つ。
本身の太刀が下がらないように保持するのには修練を要する。


     





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